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【専門家解説】発達のピラミッドから見るセンサリープレイの重要性

  • 4月3日
  • 読了時間: 5分


こんにちは。一般社団法人センサリープレイ協会理事のさぴぴです。


今回は、発達のピラミッドの視点から感覚あそびの重要性を解説します。センサリープレイは子ども達の発達にとって非常に重要です。今回は、センサリープレイがなぜ発達の土台になるのか、そして、知育が意味を持つための基盤として、どのような役割を果たすのかについてわかりやすく解説します。



なぜ「感覚」がすべての土台になるのか

「集中できない」「落ち着きがない」「学びにつながらない気がする」

子どもの成長について、こんな悩みを感じたことはありませんか?

実はそれらの背景には、“感覚の土台”が十分に育っていないことが関係している場合があります。その考え方をわかりやすく示しているのが、発達のピラミッドです。



発達のピラミッドとは?

皆さんは、発達のピラミッドというものを聞いたことはありますか?発達のピラミッドとは、子どもの発達を積み木のような階層構造で表した考え方です。




下の土台が安定してはじめて、その上の力が育っていく、という構造になっています。

一般的には、次のような順で積み上がっていきます。

一番下:感覚(触覚・前庭覚・固有覚など)

その上:姿勢・身体の使い方

さらに上:注意力・集中力・感情の安定

最上部:言葉・思考・学習・社会性

つまり、感覚はすべての発達の「土台」にあたる部分です。


感覚の土台がぐらつくとどうなる?

感覚の土台が十分に育たないまま上の力を伸ばそうとすると、このようなことが起こりやすくなります。

・集中したくても続かない

・いらいらしてすぐに疲れてしまう

・感情の切り替えが難しい

これは能力が低いからではありません。土台がまだ整っていないだけなのです。だからこそ、この時期は「読み書き計算など何かを早くできるようにする」よりも感覚の経験を丁寧に積み重ねることが非常に大切になります。



センサリープレイで遊びながら自然と学ぶ
センサリープレイで遊びながら自然と学ぶ


感覚あそびが土台づくりに向いている理由

センサリープレイは、触る・見る・聞く・感じる・味わうといった五感を使いながら、子どもが主体的に関わる遊びです。センサリープレイはさまざまなテーマで世界を楽しむ遊びで正解がなく、失敗と捉えない、教え込まない、子どもの「やりたい」という気持ちを起点に進んでいきます。そのため、感覚の土台を無理なく・自然に育てることができるのです。


なぜ「教える知育」より「感覚あそび」なのか

発達のピラミッドの視点で見ると、感覚の土台が十分に育つ前に、文字や数字といった知的な内容を教え込んでも、その力は定着しにくいことが分かります。(※ここでお伝えしたいのは、読み書き計算知育を否定しているわけではありません。大切なのは「やる・やらない」ではなく、「どの順番で経験するか」という点です)ひと昔は、詰め込み式の教育が良いとされ、幼児期に早くひらがなが読めたり書けたり、足し算ができたりすることが「すごい」と評価されてきました。しかし実際には、小学校に上がる頃には、多くの子どもたちがひらがなを読み、簡単な計算ができるようになります。

では、脳が大きく発達するこの乳幼児期(0歳から6歳)に、本当に大切にしたいことは何でしょうか。それは、自分で触り、試し、変化に気づく経験を重ねることです。こうした感覚を通した体験の積み重ねが、「考える力」の土台となり、やがて自分なりに工夫する力や問題を乗り越える力へとつながっていくのです。そしてそれは、AI時代にますます重要になる創造力・やり抜く力・主体性といった非認知能力を育む基盤にもなっていきます。これらの力は、すぐに成果として見えにくいものですが、学びを長く支え続ける「見えない土台」になります。





感覚あそびは特別なことではない

感覚あそびと聞くと、「準備が大変そう」「なんだか難しそう」と感じる方もいるかもしれません。特に「センサリープレイ」という言葉はカタカナで横文字のため、よりハードルが高く感じられることも、実際によくあります。ですが、そんな方にこそぜひ一度、私のセンサリープレイをじっくり見ていただきたいと思っています。実は、センサリープレイは特別な教材や高価な道具を使わなくても、身近にある素材で十分に行うことができる遊びです。

たとえば、

・水あそび

・泡あそび

・粘土や寒天

・布や光を使った遊び

など、どれも日常の中にある素材ばかりです。少しの環境設定、工夫次第でこれらは素晴らしいセンサリープレイになります。また私がよく使う言葉に「世界観あそび」という表現があります。この言葉を聞くと、完璧に準備しなければいけない、一から世界を作り上げなければいけない、と感じてしまう方もいるかもしれません。ですが、大切なのは完成度の高い演出ではありません。子どもが関われる環境と、試せる機会を用意することです。それだけで、センサリープレイは十分に始めることができます。





学びは、感覚の土台の上に育つ

発達のピラミッドが示しているのは、「できる・できない」の前に、感じる経験があるということです。センサリープレイは、その土台を遊びの中で整えていく、とてもシンプルで、やさしい方法だと私は思っています。

子どもが夢中になって遊ぶ時間は、必ず未来の学びにつながる大切な準備期間です。

ぜひご自宅でも園でもセンサリープレイを取り入れてみてくださいね!



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